文学
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こんな内閣の誕生を祈る!
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書籍・作品名 : 史上最強の内閣
著者・制作者名 : 室積光
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作家で俳優でもある室積光氏の著書『史上最強の内閣』は興味深い。
小説内に登場する選挙で選ばれた内閣が、余りにも仕事をしないため、京都にある、控えの〝影の内閣〟に、経済問題から外交問題まで、全てを委託する内容だ。京都出身の二条総理を始め、大阪弁で捲し立てる大蔵大臣や、ドスの利いた広島出身の防衛大臣等、多彩な顔触れ。寡黙で何を考えているか分からない農林水産大臣は岩手県出身とくる。個性溢れ、全く違う方向を向いている(と思われている)者同士が、外交問題や経済的な課題を次々と解決していく。最初から最後まで笑いっ放しの、痛快な内容となっている。
現在、ともすれば、涙を誘う作品が多い中で、考えさせられる部分はあるが、ほとんどが笑いだけで包まれる。財務省ではなく大蔵省となっている点等、やや古い時代を彷彿とせるが、内容自体はウケる。
予定調和が連鎖して起こるなど、現実には起こり得ない状況が連続する場面は、〝アレッ〟と思うが、内容自体は、面白い。『史上最強の内閣』の続編、『史上最強の大臣』は、現在の偏差値偏重の教育問題の解決を狙う力作。室積氏の著書二冊をお勧めしたい。 |
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