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文字でできた人間たち──石井裕也監督『舟を編む』 阿部嘉昭
「温故知新」を具現する──緻密かつ気宇壮大な計画の実態を伝え、用例採取の方法としてよい手本ともなる 小野正弘
「在日」女性達の憶念を載せて漕ぎ続けた七年──在日女性文芸誌『地に舟をこげ』終刊が放つ魂の所産 田中佑雲
残忍な虐殺の下手人は誰なのか──「すべての犯罪を審理する法廷」が確立されることを希った著者の悲願から半世紀が過ぎても、状況は一向に変わっていない 川成洋
「徒弟」「演劇」「女性」という意外な組み合わせから切り込む──英小説成立に女性が果たした役割を詳述するくだりが最大の魅力 服部典之
シュールな出来事の数々が現実感のある日常に寄りそう──ゆるい身構えともいうべき空気感が独特で、クセになる面白さ 川口晴美
原子力推進機関を裁いたドキュメント──ポスト・フクシマの推移を先取りする証言 桜井裕三
障碍者団体、女性団体、医療専門職集団の三者間の「争い」に焦点をあてる──国家や実際に治療の選択に向き合う患者を含めた市井の人々が決断を迫られている 菅野摂子
概念のエスノグラフィ──エピステモロジーの実践 近藤和敬
英文法の価値をなぜ声を大にして叫ばなければならないか?──手堅い論文満載で、長く読まれること間違いなしの良書 立石弘道
長年の史料調査をもとに、人間臭い“等身大の南方熊楠”像を浮上させる──田辺で神社合祀反対運動に取り組んだ「知の巨人」の思想と行動 川上登
この小説は「砂漠」だ──天体望遠鏡と顕微鏡、二つの視点で写される世界 越川芳明×小野正嗣
精神病理学と哲学という二つの領域のスリリングな共同作業──人間存在の「ひび割れ」「割線」がいかなる事態をひき起こしうるかをテーマに 鈴木國文
「情動のコミュニズム」へ──ネオリベラリズムの逆襲の暗愚から抜け出す手がかりが見出される 白石嘉治
ソーシャルがなぜ重要なのか──社会がどのように分断されているかを発見するための「社会的なもの」 市野川容孝×宇城輝人×宇野重規
複眼的な視角で、日本近現代史の時代像と人物像を浮かび上がらせる──著者の公正で冷静な史観の形成過程がうかがえる良書 古川隆久
「紙に印刷された出版物」としての楽譜についてのエッセイ──譜例が一枚も引用されていないのが、すばらしい 中川右介
井上ひさしの劇を私たちの時代に確実に着地させようとしている──歴史的言及と劇読解の研究がバランスよく組み合わされた本格的な研究論文集 永田靖
「笑うランボー」がたちあらわれる──ただの砂の手紙が、批評の魔法によって変容する 野村喜和夫
外国人の思いこみを一新させる中国映画の総体的な歴史を明らかに──一般に広く観られた映画をベースに、文革以後の歴史を跡づけている 上野昂志








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3位 本の雑誌の坪内祐三
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