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西洋文化のいわば贅沢さを内部化し、小さな己れを超えた男──ブルジョア趣味・指向ではなく、すべては「ノーブレス・オブリージュ」のために 中堂高志
文化財還収運動にみる亡国の悲しみと民族的自尊心──日韓朝100年の歴史を経てなお問われる植民地支配の清算 荒井信一
ベンヤミンの思考の始まりを直接に、そのまま繰り返しなぞろうとする──「生」と「破局」を同じ一つの事象の中に、対立するもの同士としてではなく認める若きベンヤミン 大宮勘一郎
若手人類学者が解読する「マオリ運動」動態史──台湾原住民族運動の先達とみなされるマオリの権利回復・獲得運動を記述する 山本芳美
「幸福のイメージ」を形成するための対話の書――「放射能測定運動」の意義と思想的射程が語られる 丸川哲史
目指すべき社会主義は何に基本的な価値・規範を置くべきなのか──「法の下での平等」は、社会主義社会において重要な統治形態である 岡田卓己
広津和郎・桃子の知られざる側面──著者と和郎・桃子との交流の日々は、全人生に直接照りかえるものとして、深い意味をもつことになった 倉橋健一
深刻な現代的なテーマを扱うが、読後感はさわやかな魅力的な小説──人間の残酷な心にも最後には、美しい薄い覆いがさらりとかけられる 森さち子
ヒューリスティックな価値判断の罠──「思い違い」についての本格的な心理学的解明 山田宏明
映画の魅力を引き出し、国家・文化・民族間の葛藤・折衝を浮上させる──映画に内包される可視・不可視の亀裂・断層を示す論述は巧みで明晰 十重田裕一
きわめて不満の少ない、使い勝手のいい教科書──美学的映画学からは意識的に距離をおこうとしている 藤井仁子
全国隈なく配置された、実に贅沢な桜案内──歴史時間とでもいうべきものが桜の樹木にはある 植田隆
闘争となったくらし/くらしとなった闘争のドキュメント──小川プロと小川紳介とその映画とを神話的に保守するのではなく、その可能性と不可能性を問い直し「神話」を解体する作業の中から、改めて、そのドキュメントの意味を、今日に問う作業を行なう時にあるのではなかろうか 小野沢稔彦
逆境をはね返す熱情の渦が立ちのぼる──研究者だけでなく、詩人・歌人・小説家たちの口から、大胆で思い切った文化論が次々と飛び出してくる 島内景二
「ゲルニカ」は現代の黙示録──ピカソは「ゲルニカ」を全身全霊をかたむけて描いた 川成洋
「クラウド化する社会運動」と現在のデモを位置づける──自ら積極的に現場に身を投じてその熱気を伝えようとするライヴ感を持つ 毛利嘉孝
東ドイツ出身の著者が西側の見方を越えて、壁の向こうの日常生活をふりかえる──オスタルギー(東独ノスタルジー)で東ドイツへ回帰する人びとの事情を解き明かす 高田広行
「図鑑」の誕生史は視覚文化追求の最大の戦場――「言葉」が「物」を捉え切れるかという大問題 高山宏
石田比呂志の最後の歌論集――その歌論の基点にあるのは、短詩型の真価は拡張ではなく、限定と節度によって発揮されるというまことに謙虚な発想 島田幸典
現代日本を解き明かす痛恨の時代批判の書――福島原発事故と政治の流動化に対し、自分の頭で考えることがいかに重要か 井竿富雄








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3位 本の雑誌の坪内祐三
(坪内祐三)
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2位 一人称単数
(村上春樹)
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