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評者◆米田綱路
「クトー・カヴォー」を超えようとした六年間――エリツィン、プーチン政権後の今日から見る歴史的意味
ゴルバチョフ・ファクター
アーチー・ブラウン著 小泉直美・角田安正訳 木村汎解説
No.2881 ・ 2008年08月09日




 ペレストロイカが最盛期を迎えた時代から、早くも二〇年が過ぎ去った。ソ連の崩壊とともに、政治家としてのミハイル・ゴルバチョフは、完全に過去へと葬り去られてしまった観がある。ソ連共産党の書記長に就任し、政治の表舞台に登場したときの、彼の存在が放った鮮烈さを、今日の時代に再現することはもはや難しい。その一方で、彼が冷戦終結のみならず、ソ連の崩壊に果たした役割の歴史的評価は、いまだ定まっているとはいいがたい。
 ソヴェト体制の建て直しが図られたペレストロイカの時代は、ゴルバチョフの浮沈とともにあった。実際、しだいに彼は改革の推進者としてよりも、ソヴェト連邦の枠組の守護者として、急進的な改革派からは批判の的となっていった。その意味で、デモクラチザーツィヤ(民主化)をめぐって、ゴルバチョフの評価はある時期を境に、まるで反転したかのようである。だが、そこで彼がなしえなかったことを闇雲に批判するだけでなく、彼がなしえたことを検証し、それらのバランスシートを作る作業は、なされていない。
 ゴルバチョフなくしては、ソ連の衰退の過程は、まったく違った様相を呈したにちがいない。その意味で、政治的過渡期において彼の果たした役割、変化のファクターとしての彼の政治を研究することは、ソ連の改革、革命、解体...







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