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高見順の航跡を見つめて 「私は日本海の荒磯の生まれ……」
宮守正雄
昭和の文学研究会
No.2897 ・ 2008年12月13日




 著者は一九五〇年から二十年間、図書新聞記者をつとめた。この本は取材を通して接した高見順を回想するとともに、その生涯と作品の紹介を試みた著作である。最初に一九五一年十二月二日号掲載のインタビュー記事「週間コメント」を再録し、担当した著者の取材に応じた高見の印象を書きとめる。ついで一九五七年十月十二日、十九日号の二回にわたって図書新聞に掲載された「『鎌倉商人』てんまつの記録」を再録している。これは敗戦前後に鎌倉在住の作家たちが蔵書を持ち寄って鎌倉文庫という貸本屋を開いたこと、その鎌倉文庫に製紙会社が資本金を出すから出版をやらないかと持ちかけ、出版社鎌倉文庫が発足する経緯が書かれている。この記事も著者が高見から話を聞いてまとめた。
 この二度の取材から忘れがたい印象を受けた著者は、以下、戦前・戦中の高見順の歩みを丁寧にたどり、代表的な小説や評論を紹介するとともに同時代の作家・評論家の批評も引用してその足跡を跡づけている。
 著者は高見本人を描く時は「高見先生」と敬称をつけて書き、きわめて謙虚な姿勢で一貫している。鎌倉文庫取材以降では、六〇年安保反対闘争で図書新聞労組が数寄屋橋でフランスデモをしていた時、その列に無言で加わって歩いた高見順の姿を書きとめている。
 高見の出生について...







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