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評者◆矢口進也
地方の再生について語り合い「協働の場」「文化の共創」を説く――単なるオアシスではありえない、田舎暮らしの選択
東北からの思考――地域の再生、日本の再生、そして新たなる協働へ
入澤美時・森繁哉対談
東京発信州行き鈍考列車30年――まちの味わいいなかの愉しみ
扇田孝之
No.2904 ・ 2009年02月07日




 『東北からの思考』は山形県の最上地方を実地に見てまわり、さまざまな事情で衰退・疲弊している地方の再生について語り合い、具体的な提案を示した本である。対談者の入澤氏は編集者。釣り・陶芸などの取材で全国を飛びまわり、文学・思想にも幅広い思考を展開する。森氏は東北芸術工科大学教授。最上の大蔵村出身で、同地を芸術活動の拠点としてダンスを創作する。本書では森氏が案内人を買って出て、5回にわたり各地をめぐり、その過去と現在を解読する。最上地方は一市四町三村から成り行政的には最上郡と重なる。新庄市は今も最上の商業中心地だが、郊外に大規模店が展開して駅前は再開発に失敗している。全国どこにでもある現象を最上でのそれにあわせて概観しながら、あらためてなぜ地方が豊かになれないかを討議している。問題意識では対談者二人とも同じなので討論はどちらかというとお互いに賛成する形になってしまう。だから第三者が出てくると活気を帯びる。真室川町で堆肥発酵促進剤を開発、全国展開している人の話を聞くとなかなかの成果である。地元中心で東北エリアにしか販売していないというが、これこそ地元の活性化につながっているのだ。
 また、結婚して大蔵村にきた女性と話し、ここの生活の大変さはと聞くと、「雪でしょう」という。三メートル...







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