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評者◆入江公康
韓国資本主義の現状が詳らかに-新自由主義のもつ特質の批判にまでまっすぐ伸びてゆく――禹皙熏/朴権一著『韓国ワーキングプア 88万ウォン世代』を読む
韓国ワーキングプア 88万ウォン世代--絶望の時代に向けた希望の経済学
禹皙熏/朴権一著、金友子/金聖一/朴昌明訳
No.2916 ・ 2009年05月02日




『韓国ワーキングプア 88万ウォン世代--絶望の時代に向けた希望の経済学』2・10刊、四六判三二二頁・本体二〇〇〇円・明石書店

現在二〇代の若者の大半が月収「八八万ウォン」で過ごすか失業者である。相場は現在日本円にして約〇・一円というから単純計算で月八万八千円(もう少し低いかもしれない)。この間「貧困」や「ワーキングプア」は、日本でも問題として叫ばれるようになった。本書で明らかにされているごとく、韓国ではそれ以上にひどい。
 しかし訳者があとがきで語るように、日本の読者は、日韓における問題の「重さ比べ」ではなく、それらが「類似した様相」をもつことにまず着目する必要があろう。若者をめぐっての問題も共通のものがそこに見出せる。たとえば雨宮処凛の語る「生きづらさ」――自殺や自傷行為等々の若者の精神的危機――も広範に存在し、この若い世代を特徴づけている。テーマはタイトルのごとく「世代」であり、いかに切実な問題が他の世代に“理解され(てい)ないか”が、経済学者の自在に参照される経済理論とジャーナリストの独自文化論で丁寧に説明される。韓国では空前のベストセラーになったというが、「世代」を切り口にこうして“理解できるように”訴えるのが本書だ。
 たしかに「世代」は“わかりやす過ぎる”。「世代」をあ...







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