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評者◆平井玄
彗星になること──3つの窓から見える2013年の地球
デモ! オキュパイ! 未来のための直接行動
三一書房編集部編
反‐装置論――新しいラッダイト的直観の到来
▼『来たるべき蜂起』翻訳委員会+ティクーン著
ウォール街を占拠せよ――はじまりの物語
ライターズ・フォー・ザ・99%著、芦原省一訳、高祖岩三郎解説
オーギュスト・ブランキ著、浜本正文訳
岩波文庫
http://www.iwanami.co.jp/
No.3096 ・ 2013年02月02日




 良き書物とは、読み耽るうちに人を地中深く誘い込み、いつの間にか「ここではない場所」に押し流してしまう地下水道のようなもの。重い鉄の蓋を押し上げると「世界」は別の顔をしている。
 だが、稀に「彗星」に似た書物もある。光跡の長い髪を残して天空を斜めに過るそれは、時空の進行を急停止させる。そして「星の墓場」へ吸い込まれる瞬間に「無数の地球」が黄道上に炸裂するのである。そうした宇宙への奇妙なガイドブックとしてオーギュスト・ブランキ『天体による永遠』(浜本正文訳、岩波文庫)を携えて、二〇一二年に刊行された三冊の窓から窺えるこの星の姿について考えてみたい。


◎アノニマスと長屋

 「皆さん、月曜日にはファシストの世界で会いましょう!」
 一二月一四日金曜日の夜、連日二〇人以上を動員した年末の大仕事が一段落した二〇時ジャストの大会議室で、私は仲間たちにこう言って別れた。ところは都心西北にあるビルの七階である。二日後の日曜日は衆議院と都知事二つの選挙の投票日だった。
 フリーターは孤独だ。朝どこからともなくビルの裏口に集まり、終われば一人ひとり夕闇の中に散っていく。「仲間」などいない。ほとんど名前も知らず、互いに顔も見ない。クライアントに興味があるのは、作業に必要な頭数×時間によるコスト...







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