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評者◆佐々木実
言葉の堕落──フェイクが本物とみなされる倒錯が起きている、日本の現実
市場と権力――「改革」に憑かれた経済学者の肖像
佐々木実
No.3114 ・ 2013年06月15日




▼ジャーナリストの佐々木実氏が『市場と権力──「改革」に憑かれた経済学者の肖像』(講談社)を刊行した。経済学者、企業経営者、シンクタンク理事長──さまざまな顔を使い分けながら、小泉政権下では政治家として構造改革を推進した竹中平蔵。佐々木氏は丹念な取材から、竹中の姿をとおして現代の「知」と「知識人」の背景を浮かび上がらせた。アベノミクスが喧伝される今日、言葉の力を取り戻そうとする本格ノンフィクションだ。本書をめぐって佐々木氏に話をうかがった。(5月23日、東京・神田神保町にて。聞き手・米田綱路〔本紙編集〕)


◆人物評伝では捉えられない経済学者の姿

 ――『市場と権力』の「おわりに ホモ・エコノミカスたちの革命」で佐々木さんは、経済学者の宇沢弘文氏の一文を引用されています。ベトナム戦争について当時のマクナマラ国防長官が、もっとも効率的で経済的な手段によって増税もインフレも起こさず戦争を遂行しているのに、非難されるのは心外だと発言した。この発言は、価値判断からの自由を標榜し、公正さや平等性を無視して、効率性のみを追求する近代経済学の基本的な考え方と同じだと宇沢氏は述べたわけですね。
 公正さや平等性を無視し、効率性だけを追求する知識人が現実の政治と結びつくと、どうなるか。佐々木さんは...







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