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評者◆秋竜山
憧れ続けたエジプトのピラミッド、の巻
No.3560 ・ 2022年09月24日




■私は若い頃、ピラミッドを見ることに、あこがれていた。いつか必ずエジプトへいってピラミッドを見るんだと夢にまで見ていたのであった。夢を見つづけていると、必ずかなえられるものである。エジプトのピラミッドを見るチャンスがおとずれたのである。エジプトは日本から遠い国である。飛行機をのりついで行ったのであった。海外旅行は初めての経験であった。あこがれ続けたエジプトのピラミッドである。まるで夢ではないかと、ホッペタをつねってみたりした。私はうれしさのあまりピラミッドの前で、両手をあげて、「エッ、エジプトよ、ピラミッドよ。私はついにやってきました」と叫んだのであった。一緒にいた友人が「お前おおさわぎし過ぎるよ」と、笑ったのであった。
 ASIOS『謎解き古代文明』(本体六九四円、彩図社文庫)では、
 〈伝説…カイロ郊外、ギザの台地にそびえ立つピラミッドは、世界で最も有名で最も謎に満ちた建造物だろう。3つのピラミッドのうち世界最大の大ピラミッドは紀元前26世紀頃に作られたと考えられている。正四角錐で底辺230メートル、高さ138・74メートル(完成時146・6メートル)。傾斜角は51度52分。正確に東西南北に面して建てられている。教科書ではクフ王の墓だとされているが、そもそもピラミッドが王墓だという証拠は何もない。ミイラや棺はもちろん、副葬品も壁画もない。王の名がふさわしい場所に書かれているわけでもないし、大ピラミッドを作ったというクフ王の像は異様に小さなものが一つ残っているだけだ。強大なファラオにしては妙ではないだろうか。ではピラミッドとは何なのか。その答えとして有力なのが、ピラミッドは宇宙とつながっているという説だ。その説によれば、古代エジプトには想像を超えた宇宙の知識が込められているという。たとえば、大ピラミッドの高さは地球と太陽の距離を表し、基辺は一年の長さを意味しているとされている。さらに3大ピラミッド(クフ王‥カフラー王‥メンカウラー王)と地球‥金星‥火星の体積比はほぼ一致しているのである。ピラミッドの建設の記録が何も残っていないというのも疑惑をかき立てる。〉(本書より)
 アァ……あの時、ピラミッドの穴の中に登って進んでいたのを引きかえすなんて、もったいないことをしたものだと、つくづく思うのである。今でも、時おり妻にそのことを話すと「まったく、あなたって大バカものよ」と、いって大笑いされるのである。「よし、それなら、もう一度飛行機にのって、エジプトのピラミッドを見に行ってみよう」と、いうと、「それだから、あなたは、大バカものよ」と、いって大笑いされるのである。そして、女房が、「今度は私が一人でいってくるから、あなたは家でネコいっぴきといっしょにルス番していなさい」と、いって、大笑いされた。私は「バカは、やすみやすみ言え」と、いった。まったく困った妻だ。まいった、まいった。







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