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評者◆秋竜山
怒ったことがない人はいない、の巻
No.3562 ・ 2022年10月15日




■ある日のことです。父が私に、こんなことをいった。「お前、怒ったことがあるか」。私はこたえました。「ぼくは、いままで一度も、怒ったことがないよ」と、するとそばにいた母が言いました。「うそおっしゃい、毎日、怒ってばっかりいるくせに」と、それをきいて私はいってやりました。「母さんは怒ってばかりいるくせに、私が怒ったことがないだなんて、ひどいひどい。毎日怒ってばかりいる」と、すると母が「そーよ、毎日、怒ってばかりいるくせに!!」すると、父が「そーだ!! そーだ怒ってばかりいる」。そして、私と父と母が口をそろえて、世の中に怒ったことがない人なんか一人もいやしないと、いいあって大笑いしました。すると、そばにいた、お隣のおばさんが、「私も怒ったことがありません」と、いって大笑いしました。この、うそつきめが、と言ってみんなで大笑いしました。
 加藤俊徳『脳が知っている 怒らないコツ――感情的な人はみっともない』(かんき出版、本体一三〇〇円)
 第一章〈怒らない人は「聞く耳」を持っている〉
 ―「自分が正しい」と思うこと、怒っていることに気づかない。
 ―成功した経営者は「聞く耳」を持っている。
 ―「聞く耳」が持てなくなりかける、左脳優位の人。
 ―右脳優位の人は、自分の声が聞こえなくなる。
 ―親しい人に対しては、「聞く耳」が持てなくなる。
 ―同じレベルの相手には、自分の意見を押し付けたくなる。
 ―過去に受けた「心の傷」があると、「聞く耳」が持てなくなる。
 第二章〈怒りを爆発させない技術〉
 ―「続けない」「決めない」「進めない」で問題を一時棚上げする。
 ―刺激から離れて、脳が効率的に動くチャンスを持つ……。
 第三章〈他人の怒りに感染しない〉
 ―怒りは伝染する。
 ―「この人は困っている」と思うと冷静になれる。
 ―「同情」は怒りを未然に防ぐ特効薬。
 ―怒っている人は、無条件で受け入れる。
 ―「事実化」すると、怒りに感染しない。
 ―視野を広げると、怒りの原因がわかる。
 ―ゆっくり話すことで、相手を落ち着かせる。
 ―「怒りに同調しない」という思いやり。
 第四章〈イライラさせられる人への接し方〉
 ―ウソをつかれた時には、「言」より「動」に注目する。
 ―親しい相手こそ、「自分は自分、人は人」と区別する。
 ―非常識な相手が目につくときは、「予想が外れただけ」と冷静になる。
 ―嫌味や批判で他人を見下す人は怯えているだけ。
 ―男女の違いを理解する。
 ―女性は「言葉」にひっかかる。
 ―男性は「ルール違反」が許せない。
 ―「君はどうなの」と聞かれて、怒る男性、喜ぶ女性。
 ―イライラさせる人のリストを作る。
 第五章〈怒らない人がやっている毎日の習慣〉
 ―怒らない人は、すぐに身体が動く。
 ―「どうしたらいいか」ではなく、「何が問題か」を口グセにする。
 ―動くのを面倒くさがる人は、怒りやすくなる。
 ―一日一万歩以上歩いて、疲れをリセットする。
 ―「べき」「はず」という思い込みをやめる。
 ―できることを積み重ねて、自信をつける。
 ―「感情」ではなく、「勘定」で動く。
 ―相手がしてくれたことは、すべてプラスにとる。
 ―「聞く空気」を身にまとい、他人を受け入れる。
 ―肩凝りを消して、脳の容量を増やす。
 ―ときには受診も必要。
 ―怒らないときは「損得」で考える。
 ―明確なビジョンは、怒りを檄に変える。
 第六章〈脳の枝を伸ばして、怒り回路をリセットする〉
 ―「怒りグセ」を消すと、新たな才能が開花する。
 ―特定の脳の枝が強くなると、怒りやすくなる。
 ―しょっちゅう怒る人が身近にいる。
 ―何事も決めつけたがるクセがある。
 ―完璧主義、負けず嫌いである。
 ―脳構造や生活習慣から、自閉傾向がある。
 ―尊敬する「怒らない人」のそばにいる。
 ―「命令」ではなく「お願い」してみる。
 ―利き手とは逆を使い、脳の枝を伸ばす。
 ―「怒り回路」のそばには輝かしいポテンシャルが潜んでいる。
(本文より)
 サア、大変だ私一度も怒ったことがない。それを聞いた父と母が、なにいってるのよ。「毎日、怒ってばかりいるくせに」と、いった。そんなことはないのに。
 まいった。まいった。







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